日本財団 図書館


 

?A データウェアハウスの活用

データウェアハウスが、企業のデータベース利用者が必要な情報を容易に取り出し、効果的に活用する「情報の倉庫」として話題になっている。データウェアハウスを構築するには、データベースサーバの技術革新、いわゆる超並列マシンにおける並列データベースのコンセプトが重要となる。データウェアハウスには、要約されていない生のデータが脈略なく格納されており、これらを全件検索してデータの性質やデータ同士の関連性を見つけ出し利用する。たとえば、流通企業の売上データ分析、金融機関やカード会社の顧客データ分析等にその威力を発揮する。データウェアハウスは、通常、企業の人事、財務、顧客とか在庫管理といった業務用データベースとは別に構築される(図2−3−11)。

なお、データウェアハウスの構築には、以下の要件が満たされなければならない。

・利用者が必要な情報を簡単に取り出せるよう、目的別に整理。

・格納されるデータは参照のみ、追加はあっても更新はなし。

・データ項目とデータの内容に重複や矛盾がないよう一貫性の保持。

・格納されているデータそのものに関する情報「メタデータ」の管理。

データウェアハウスが構築されても、利用者側のPCにユーザフレンドリなデータベース利用環境が整備されていなければならない。最近では、こうしたニーズに応える製品がベンダーから提供され、導入する企業も増え始めている。

 

図2−3−11 データウェアハウスの概念

出典:データベース白書1996を基に作成

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION